整体やリラクゼーション系の施術を受けた後から、身体に異変が起きるようになった等の報道が散見されます。
たしかに映像を見ると内出血が酷く出ている画像だったりと「これは・・・」と思うものもありました。
どんな施術を受けたのかと思ったら、その被害にあわれた方が「2人の男の人に囲まれて、1人に羽交い締めにされて
もう1人の人に物凄く強く押された」と仰っており、
それに関しては私も直接見たわけではありませんしどうにも想像し辛い施術ですが、その後の報じ方に疑問を持ちました。
簡単に言えば「そういう所の大部分はちゃんとした知識はなく施術をしている」といった感じです。
私自身国家資格である柔道整復師の免許を取得して施術にあたっている者ですが、その前はカイロプラクティックの
民間資格を持って施術にあたっていました。
たしかに法整備がされているとは言い難い民間資格は、その資格を与える教育機関のいわゆる「良心」が問われる部分があります。
ようするにキチンとした技術を教える学校と、儲け主義ととられても仕方ないような学校が存在するのです。
国家資格の学校は3年間厚生労働省が定めるカリキュラム、単位を取得して国家試験を受ける資格をもらい、
国家試験を合格して初めて国家資格を得られるのですが、
法整備のされてない民間資格の学校は、単位や期間等の制限がありません。
私が通っていたカイロプラクティックの専門学校は、2年間月曜〜土曜までの週6日授業があり、
解剖学や運動学といった人体の勉強等をシッカリした上で実技の授業をしていました。
しかし私が今まで見てきた学校の中では「2ヶ月で毎週土曜のみの授業で資格が取れる」といった謳い文句の所もあり、
正直それで人体の何が分かるのだろう?儲け主義の学校ではないか?と思わざるを得ないような場所があることもまた事実です。
ですので民間資格の施術者の方でも、本当に様々な勉強をし、臨床の場に出て多くの患者さんの助けになっている方も多くおり、
逆に先程お話ししたような未熟な状態で臨床の場に出てしまっている方もいるのです。
私は国家資格と民間資格を両方持つ身として思うのは、たしかに国家資格の整骨院は一定以上の技術と知識を持っている
施術者が施術をするという安心感は間違いなくあります。
ですが民間資格の施術所が、さも全部がおかしな施術をおこなっているかのような報道の仕方に憤りを感じました。
被害にあわれた患者さんのご心痛は察して余りありますが、民間資格の施術所の全てがそうした所でない事が
ご理解してもらえるよう、我々施術者が日々努力をしていかなければならないなと感じた出来事でした。
石井