最近バスケットボールをやって捻挫をした患者さんがいらっしゃるのですが、
「このまま放っておいて2週間後の試合に出れますか?」と最初に聞かれました。
捻挫に限らず「今までは放っておいても治ったから」と言われる方が多いのですが、
確かにごく軽い症状で、過去に痛くなった経験のない部位ならそれでもまぁとは思いますが、
当然の事ながら弊害があります。
あまり文章が長くなってもなので、今回は捻挫にフォーカスを当ててお話しします。
まず「捻挫」とは「捻(ねじる)」「挫(のばす)」と読んで字のごとく「ねじって、のばして、痛める」事を指します。
では「何が捻られのばされるのか?」それは主に筋肉や靭帯になります。
ここで問題になるのが「靭帯」です。
靭帯とは簡単に言えば「骨と骨を連結するスジ」のようなものなんです。
電車の一両目と二両目の間を繋ぐ連結機がありますよね?アレの骨版だと思ってもらえれば分かり易いかと。
ですので靭帯がのばされ、細かな傷が大量についたり、部分的に断裂したりすると、
骨と骨の連結が甘くなり、噛み合わせが悪くなったり、グラグラとゆるくなってしまうため、
痛みの原因になったり、運動時に踏ん張ろうとしてもグラグラするため踏ん張れないもしくは痛くて踏ん張りがきかない、
こういった状態になってしまうのです。
しかも筋肉にしても靭帯にしても、1度のびてしまうと完全には元に戻りません。
もちろん施術を受ける事によって100%に限りなく近い状態にはなりますが、100%にはならないんです。
しかし施術を受けないと回復の度合いが極端に低くなるので下記のような状態になります。
施術を受けた捻挫の回復度(100%を最高、0%を最低とする)
捻挫1回目 (95%) 捻挫2回目 (90%) 捻挫3回目 (85%) 捻挫4回目 (80%)
施術を受けずにいた捻挫の回復度(100%を最高、0%を最低とする)
捻挫1回目 (85%) 捻挫2回目(70%) 捻挫3回目(55%) 捻挫4回目(40%)
この様に悪化の仕方が顕著なんです。
ですので「ほおっておいてもいいや精神」は長い目で見れば大きな落とし穴になりかねないので、
皆さんも本当にお気をつけ下さい。
石井