ども!咳喘息が少しずつ治まってきている石井です。
咳き込んでいると相変わらず「風邪ですか?」と聞かれることが多いんですが、
絶対に風邪じゃありません!うつりません!!パンデミックしません!!
気合いと根性とステロイド吸入剤で来週までになんとか治していきたいです。
さて今回は膝について患者さんからご質問を受けた事を取り上げたいと思います。
先日「膝に溜まった水って抜いた方がいいの?」と聞かれました。
その説明のために、まず「水」とは何なのか?を理解しないといけません。
まず人間の関節には「関節包」という袋状の物質があり、
その中に栄養素を多く含んだゲル状の「関節包液」というものがあります。
なぜこういうものがあるのかというと、関節は骨と骨の節目になる所なので
身体を動かせば当然骨と骨がぶつかり合います。
それを回避するために骨の節目の部分は軟骨になっていて、衝撃や摩擦を軽減させるのですが
軟骨も水分を多く含んだ骨であり、それ自体が炎症を起こし磨耗する事は避けれません。
その炎症を抑え、治していくのが関節包液になるのです。
栄養素を多く含んだ関節包液が軟骨に浸透していくことによって炎症を抑え、
ひいては磨耗や変形を抑えていく事になります。
しかし膝への負荷が非常に強かったり、痛みを自覚した状態で放置したままでいると、
関節包液の栄養素がどんどん消費されていき、最終的に栄養素が完全に抜けた「水」が残る。
これが膝に出てくる「水」の正体なんです。
説明が長くなりましたが、結局のところ「水を抜くのは良い事」と言えます・・・が、
何度も何度も抜くのがいいかと言われれば、それは間違いです。
関節包の中が全て栄養素がない水だらけになってしまうと、
新たに栄養素を多く含んだ関節包液が入る余地が無くなるので、そのスペースを作るために抜いたとしても、
そのスペースにまた水が発生してしてしまうと意味がなくなってしまいます。
なので、水を抜いた後はマッサージや電気、超音波などの施術を行い
膝の負荷を軽減させ「栄養素を減らす要素を除去し、新たに関節包液を発生させる要素を作る」
これをしないと、いくら水を抜いたとしても良い結果は出てきません。
水を抜くのは過程であって、求める結果ではないということですね。
以上の説明でお分かりかと思いますが、水は何の理由もなく突然発生するものではなく
「関節面に対しての多大な負荷、及び継続的な負荷を手入れをしないで放置し続ける事によって発生する」
ので、皆さんも痛くなる1歩2歩手前で施術を受けることをオススメします。
石井